SFⅡ型・OSⅡ型・KVⅡ型・KWⅡ型・KMⅡ型(1.5kW以上) |
原因 |
対策 |
状況 |
ポンプが起動しない。 |
- 電源配線の故障。
- テスターで各相の配線を調べる。
- 電源電圧が甚だしく低いか三相不平衡が甚だしい。
- 電圧計で各相間の電圧を計り、電源を調整する。
- 電源容量が小さく、操作盤までの配電線の送電容量が小さい。
- 直入起動、Y-Δ起動の時、投入によって起動電流が流れ電圧が降下するが、
その時でも直入起動で定格の55%、Y-Δ起動で90%以上が必要である。
- 操作盤のマグネットリレーの過負荷継電器(サーマル)が動作している。
- 継電器を調べ復帰ボタンを押した後、ふたたびスイッチを入れる。
起動後ふたたび継電器が動作する場合には、後述の過負荷の原因※を
調べる必要がある。
- マグネットリレー(電磁開閉器)の接点の接触不良。
- 電磁開閉器、刃形開閉器、その他の部分を調べる。
各接点を清掃し、電流による損傷の甚だしい時は新品と交換する。
この時、電源を切り離しておくこと。
- 操作盤の端子の接続の誤り。
- 製品に添付している接続図を取扱説明書によってチェックする。
- レベルスイッチが不良になっている。
フロート式の場合:フロートが壁などに接触している。
電極端子の場合 :端子に異物が付着している。ポンプ本体と短絡している。
- 操作盤の接続端子より、レベルスイッチの線をはずし、
テスターを両線端にあてリードスイッチが正常かを調べる。
レベルスイッチを手で上下に動かし、テスターの指針がON,OFFするかを
調べる。
不良の場合は交換する。
- 運転水位まで水がきていない。
- 運転水位まで水をためてチェックする。
- ヒューズの断線。ノーヒューズブレーカーがOFFになっている。
- ヒューズの取り替え。ただし、ヒューズの切断の原因を調査すること。
なお、ヒューズの容量は定格電流の約2倍程度とする。
- キャブタイヤケーブル(パワーケーブル)と操作盤間の接続不良。
- 調査して端子台の接続を確実にする。
- キャブタイヤケーブルの断線。
- テスターで調べる。不良の場合は交換する。
- モーター巻線相互間の短絡。
- 操作盤、配線等すべて完全で、なお起動せずヒューズが溶断、
サーマルリレーが働く時は、モーター巻線の短絡が考えられるので、
引き上げて調査、修理する。
- ポンプ回転部の隙間に異物(ビニール、布切等)がつまっている。
- 三相の内の二相を入れ替えて逆回転してみる。
2〜3回繰り返しても回転しない時は、引き上げて異物を取り除く。
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状況 |
モーターは回転しているが、水が出ない。 |
- モーターが逆回転している。
- 結線の三相の内、二相を入れ替えて回転を正回転にする。
- 電流計の指針が不安定で、電流の少ない場合考えられるエアーロック。
(ポンプケーシング内に空気がたまったままになっている)
- 吐出側の配管のフランジをゆるめて、空気を抜いてみる。
注)エアー抜きのついていないもの、または、エアー抜きが詰まっている
場合にこの様な現象が多い。
- 逆止弁が作動しなくなっている。
- 分解・点検する。
揚水しない時は、取りはずして修理する。
- 配管系統の洩水。
- 配管を調査する。
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状況 |
揚水量の不足。 |
- ポンプの特性に対し、実際の揚程が高すぎる。
- 管路中の弁が半開きになって抵抗を与えているところがないか、
または、計画的に十分な揚程のポンプであるかどうか再チェックする。
- 電圧及び周波数低下のため、ポンプの回転数が低下する。
- 電源を調整する。周波数については、電力会社と連絡をとる必要がある。
(最近はほとんど問題はない)
- 揚水管にスケールが付着している。
- 揚水管のスケールを清掃する。
- ポンプの羽根車が摩耗している。
- 修理取替をする。
- 羽根車に木片その他の異物が付着している。
- ポンプを引き上げて、分解、清掃または修理をする。
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状況 |
ポンプの揚程が規定揚程に達しない。 |
- ストレーナー、羽根車が異物にふさがれている。
- ポンプを引き上げて清掃する。
- 回転方向が逆の時。
- 三相中の二相を入れ替えて結線する。
- 使用揚程が高い時。
- ポンプの形式を再検討する。
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状況 |
過負荷継電器が作動する場合。 |
- 過負荷継電器の電流調整が低すぎる。
- 説明書によって電流調整のツマミを動かして調整する。
- 電圧の高低の甚だしい時。
- 定格電流の±10%以内になる様に、電源を調節してもらう。
- モーターまたはケーブルの絶縁不良。
- メガー(絶縁抵抗計)で各部を測定する。
絶縁抵抗は10MΩは必要である。
10MΩ以下の時は、引き上げて修理する。
メガー測定の時は、端子盤よりケーブルをはずして測定すること。
- ポンプに異物がつまっている。
- ポンプを引き上げて分解清掃する。
- サイクル選定が間違っている。
- 60Hzのポンプを50Hz地区で使用した場合、規定の性能を発揮できない。
50Hzのポンプを60Hz地区で使用した場合、オーバーロードになる。
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状況 |
腐食。 |
- 電蝕または科学的による腐食。
- 部品交換または材質の変更を検討する。
(水質をよく検査する)
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状況 |
パイプの接続不良。 |
- 据付時の不注意。
- 接続部を点検して直す。
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状況 |
電気回路の操作不能。 |
- 端子接続の誤り。
- 製品に添付されている接続図によって接続を調べる。
操作盤の修理は専門家に依頼する。
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状況 |
電磁接触器。(マグネットリレーの接点の荒れまたは溶着) |
- 電流容量不足。
- モーターの定格電流に対して十分な容量があるかを調べる。
不足の時は、新品と交換する。溶着部を修正する。
- 使用頻度が過大の時。
- 制御巾の調整。
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状況 |
ケーブルよりの浸水または外傷。 |
- ポンプ据付時、槽内結線をしている。
- 槽内で結線せず、槽外で結線する。
- ケーブルの外傷。
- 引っ張ったり、傷つけたりしない。
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状況 |
モーターステーターコイルの焼損。 |
- 欠相運転の場合。
- 操作盤の端子盤の接続部等、各部点検する。
- メカニカルシールの摩耗及びパッキン、Oリング等締付不良により
漏水した場合。
- 引き上げ、分解点検の上、巻き替えの修理を行う。
- 過負荷による場合。
- インペラーロック等により過電流が流れていたか、
または、電圧降下によるものか等、原因を究明してそれを除く。
- 機械的外傷による場合。
- 軸受、ベアリング等の摩耗によりローターとステーターコイルとが
接触し焼損した場合は、不良部を交換し修理を行う。
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注※:11kW以上のモーターにはモータプロテクターが巻線に組込まれております。
11kW以上はプロテクター回路が別回路でとる様になっておりますので、
必ずエレポンの制御盤を使用する様にして下さい。 |